ネタの金庫
from マネーガイドJP
携帯電話は、日本における普及率が100%を超えているというデータもあるように、現代人にとってほとんど生活必需品となっています。携帯電話本体の価格は、機種や購入時期にもよりますが、ガラケーは3万円前後、スマートフォンは7〜9万円程度が相場で、iPhoneの最新機種だと10万円を超えるような場合もあります。
携帯電話の本体料金は、購入時に一括で支払う事も可能ですが、多くのユーザーは月々の携帯電話使用料と合わせて分割払いするコースを選択していることでしょう。
実はiPhoneの料金は、一括で支払うよりも分割(割賦)の方がメリットがあります。アンドロイド製スマホも同様のケースが多く、自然と得な方の契約を結んでいる人が多いのです。
一括より分割払いの方が得な理由の一つが、携帯本体の料金が安くなる事です。厳密に言うと、iPhoneの本体価格は、一括でも分割でも支払う料金の総額は全く同じです。しかし、一般的な分割払い〜例えばクレジットカードで買うと利息が付くので支払い総額は高くなるのに対し、iPhoneの分割払いでは利息が一切付かないのです。
世の中に、全く利息が付かないローンなど通常あり得ないので、そのメリットは極めて大きいです。支払いを先延ばしにした分、今たくさんお金を使えるようになる訳ですから。また割賦払いの人の利息を一括払いの人が肩代わりしているようなものであり、言い換えると、一括で払う方が損をしているという事になります。
また分割払いだと、引き落としの際にクレジットヒストリーが付くというメリットもあります。クレジットヒストリーとは、その人が利用してきたローンの返済履歴の事で、情報は全ての金融機関などで共有されています。金融機関でクレジットカードを作る際や住宅ローンを組む際などで、このクレジットヒストリーが参照される事になります。これまできちんと期限内に支払い(引き落とし)が行われてきたならば、その人の信用度は高いと判断され、審査に通りやすくなります。逆に、何度も滞納をしているような人の場合は、信用度が低いとみなされ、ローンを拒否されてしまう可能性が高いです。
しかしクレジットヒストリーは、これまで全くローンを組んだ事が無い人も信用度が低く判定される問題点があります。クレジットヒストリーを積み上げるには、クレカの分割払いやカードローンの返済などで実績を作る必要があります。
その意味では、ほとんどの人が契約できて、月々の支払い料金も高くないにも関わらず、クレジットヒストリーが付く携帯電話の分割払いはお得です。クレジットヒストリーを積み上げる最も簡単な方法だともいえます(※1)。
但し、iPhone6プラスのように本体価格が10万円以上になる高額スマホの場合、分割払いの際に審査が入るので、それまでのクレジットヒストリーが悪い人だと分割払いが出来ないと言われる事もあります。※割賦販売法に基づき、10万円を越える商品は支払可能見込額調査(クレカ作成の審査のようなもの)が行われます。
またスマホの分割払いが認められても、料金の支払いを滞納してしまった場合は、クレジットヒストリーが悪化し、所謂ブラックリストに入る危険性があります。わずか数千円の携帯電話料金を滞らせたばかりに、将来の住宅ローンやマイカーローンの契約に悪影響が出てしまうという巨大なデメリットも起こりえるので、十分注意すべきです。
なお、iPhoneの分割払いは2年縛りの契約になりますが、もし機種変更時に割賦が残っていても、その時まとめて払えば問題はありません。ゆえに、携帯電話料金を安く済ませるには、分割払いを選択する方が得なのです。
※1.但し携帯電話の割賦支払いで獲得できるクレジットヒストリーは、通常のクレカの分割払いの実績などと比べて、プラス評価が低いといわれています。