マネーガイドJP〜税金と節税 from マネーガイドJP

脱税の手口(隠し場所)と年間の脱税額

脱税とは、税金逃れの為に売上を過少申告したり、経費を水増ししたりする不正行為のこと。国税庁の2008年度発表では、日本では強制調査(俗に言う「マルサ」)で年間350億円の脱税が摘発されたそうです。

しかし、この金額はマルサが実際に摘発できた分だけに過ぎず、実際にはこの10倍以上の金額の脱税があるだろうともいわれています。特にパチンコ屋や風俗業など、現金商売でかつ客が領収書を請求しないような業種では、外部から売上を把握するのは困難なので、昔から脱税の温床業種となっています。

そんな業種に対してのマルサ調査には、対象となる企業や人物が証拠隠蔽を計らないよう、念入りな下調べをして確証を得られた後に一斉にガサ入れするので、非常に人手と労力が必要です。よって億単位の脱税が推測されるような相手が優先され、小口の脱税摘発にまでは人員が回らず見逃してしまっているのが実情です (2008年度に国税庁が検察に告発した分は153件、一件平均で1億6千万円)。

ここで面白いデータを紹介します。テレビ朝日系「ビーバップハイヒール」という番組で、元マルサというゲストの方が、脱税した現金や隠し口座の証拠などが何処に隠されることが多いのかというのを話していました。

現金の隠し場所としては「地中に埋める」という古典的手口の他に「玄関横の段ボールの山が全て現金の札束だった」というケースもあったそうです。また金庫の鍵や隠し口座の印鑑などの小物は「消臭剤の容器の中」や「模型の機関車の中」など、とんでもない場所に隠されている事があるそうです。

また脱税に加担することの多いのが『特殊関係人(要するに愛人)』だそうです。脱税したカネは、銀行に入れたり株式や不動産を買ったり等『アシが付いてしまう使い方』は出来ないので、必然的に高級クラブで豪遊したり愛人を囲うなど『あぶく銭』として使われることが増えます。

当然ながら、愛人は脱税している経営者のことを熟知しており、時には隠し口座の通帳などを預かって隠蔽に直接加担している場合もあるそうです。ですからこの『特殊関係人』を攻略することが、脱税を摘発する為の大きなポイントになるそうです。


  マネーガイドJP (C)2014.rh-guide . All rights reserved.