株式投資ガイドブック | from マネーガイドJP | |
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効率的市場仮説とは?効率的市場仮説とは、株式市場は常に効率的になっており、好材料も悪材料も全て株価に織り込み済みだという考え方。市場が効率的なので、企業の財務面を研究すること(ファンダメンタル分析)も、統計データ的な手法(テクニカル分析)も、共に無意味だと定義づけており、市場全体の動きに合わせた「インデックス投資」こそが最適だという理論に結び付けています。 株式市場には昔から「ファンダメンタル派」と「テクニカル派」という二つの相反する考え方があり、互いの信者同士が宗教論争にも似た不毛な言い争いが繰り広げていました。しかし効率的市場仮説はその両方を否定し、インデックス投資という第三の論法を投資理論の世界に持ち込みました。 そして効率的市場仮説を後押しする統計として、投資のプロが運用しているはずのアクティブファンドは、平均すればインデックスファンドよりもリターンが劣るという統計が出ています。 効率的市場仮説の教典ともいわれる「ウォール街のランダムウォーカー(バートン・マルキール著)」や、過去200年ものデータを分析からインデックス投資が最適だと位置づけた「Stocks for the Long Run (邦題「株式投資」、ジェレミー・シーゲル著)」などがヒットしたことで、ここ10年ほどでインデックス投資は一般の投資家の間にも一気に広がりを見せました。 効率的市場仮説とはフリーライダーであるしかもインデックス投資は、投資家の手間やコストを最小限にする効果もあります。企業の財務やテクニカル指標などを勉強せずとも、インデックスファンドに投資しておくだけで、市場平均の利回りが得られるのですから、こんなに楽な話はありません。このことから近年では、効率的市場仮説=インデックス投資こそが、最も高い株式リターンを生む手法だという説が定説と成りつつあります。 しかし、何の努力もせずに利益を上げるインデックス投資は、アクティブファンドマネージャーなど金融業界からは「フリーライダー(ただ乗り)」だと批判されています。そもそも原理的に、多くのアクティブファンドがしっかり財務分析・テクニカル分析をして投資するから、株式市場が効率的になっている訳です。もしインデックス運用が圧倒的多数派になれば、逆に市場が非効率になるために、アクティブファンドのリターンの方が優秀になるはずです。 ただし、世界の株式市場におけるインデックス運用の割合は1割程度と言われており、多数派になることはまずありえないと見られています。人は皆、己が他人よりも優れていると思いがちですし、他人よりも良いリターンを得ようという欲求があるからです。
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