株式投資ガイドブック from マネーガイドJP

ヘッジファンド投資は問題だらけなので不要!

結論からいえば、一般庶民がヘッジファンドへ投資することは一切不要です。

まず、一般庶民が投資できるヘッジファンドには、投資するに値しないファンドしか無いといえます。ヘッジファンドは本来、少数の大富豪から大量の資金を引き受けて資産運用するものです。同じ100億円の運用をするにしても、10人から10億円ずつ預かるのと、1000人から1千万円ずつ預かるのでは、顧客対応のコストが違いすぎますから。

ファンドの運用では、如何に途中解約をさせないのかが問題になります。解約があれば株を売却して現金を作る必要があるので、コストや手間が掛かるからです。だから本来ファンドマネージャーたちは、出来るだけ大富豪のまとまった資金を扱い、小口の顧客など相手にしたくないのです。小口客まで対応してくれるヘッジファンドというのは、親切なのではなく、出来損ないで富裕層から相手にされていないからなのです。

かつて村上ファンドが一世を風靡したとき、最低1億円以上無いと投資できないと噂されましたが、最低金額制限を設けるのは運営側にとっては正しい戦略なのです。

またヘッジファンドは「内容が理解できない物に投資するな」という投資の大原則にもそぐわないです。ヘッジファンドの戦略である「マーケットニュートラル」「ロングショート」などと聞いて、あなたは理解できますか?

世界一の投資家=ウォーレンバフェットは、ITバブルに沸いていた90年代にも、IT関連銘柄には一切投資しませんでした。「何をする会社なのか分からない」というのが理由でしたが、後にITバブルが崩壊したのに対して、バフェットの成績が市場平均を上回り続けたことでも、この考え方が正しかったことを証明してます。

ヘッジファンドはコスト(成功報酬)が高すぎる

またヘッジファンドは、通常の投資信託よりも高コストなのも問題です。特に信託報酬以外にも「成功報酬」を設けるファンドが多く、仮に高い利回りを達成したとしても、投資家に還元される際には成功報酬として2割前後を取られるので、投資家は大して儲からないことが多いのです。

それに、アメリカではヘッジファンドの平均リターンなども公表されていたりもしますが、この数値は実際よりも高めに表れるという問題点があります。

成績が悪いヘッジファンドは資金流出が相次いでまともな運用が出来ないので、すぐにファンドが解散される傾向にあります。ファンドマネージャー達にしてみれば、新たなファンドを設立して、マイナスの成績表をリセットした状態で再出発した方が都合がよいからです。

こうしてヘッジファンドの平均リターンは、生き残った優秀なファンドだけで算出され、解散した成績の悪いファンドは除外されるので、実体よりも過大評価された数値になるのです。ですからヘッジファンドの平均リターンが高いといっても、その数値には信憑性が薄いのです。ましてや大富豪ではない一般人が投資できるファンドは、資金集めに苦しむ出来損ないファンドである可能性が高いのですから、もはや投資するには値しないことは明白ですね。


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