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薬局で節約する方法

病院での診察料金は、国が定めた点数によって決定されるため、同じ治療を受けるならば、全国どこの病院であっても金額は変わりません。しかし、病院から処方された薬を貰う(買う)調剤薬局では、様々な方法で料金の節約が可能です。

その節約方法で真っ先に挙げられるのは、ジェネリック薬を選択する事です。ジェネリックとは、先発薬の特許が切れた後に、他の製薬会社がほぼ同じ成分で発売を始めた、別名「後発医薬品」の事です。

例えば、代表的な鎮痛剤であるロキソニンは、ロキソマリンなど多数のジェネリック製品があります。新薬の開発には膨大な費用と時間が必要であり、その研究費用が価格にも反映されています。その点、ジェネリックは先発薬の模倣版なので、開発費用がかなり安く済んでいるため、薬価も安価になっています。それでいて、成分はほぼ同じなので、先発薬と同等の効能があるのです。ロキソニンの場合、1錠当たりの価格は173円ですが、ロキソニンのジェネリック薬は概ね52〜89円(ロキソマリンは56円)と、半額〜3分の2程度も節約出来るのです。

ジェネリックを処方してもらうには、診察を受けた医師、もしくは薬局でジェネリックを希望する事を伝えるだけでOKです。医者が先発薬を処方していても、「ジェネリックに変えれますよ」と勧める親切な調剤薬局も増えています。ただし、ジェネリックは先発薬とほぼ同じ成分ではあるものの、完全に同じではないケースもあります。ほぼ心配はありませんが、効き目が異なるリスクがあることは、ジェネリックを選択するうえで考えておく必要があります。

他の節約方法としては、薬局から渡されるお薬手帳を断る事も挙げられるでしょう。お薬手帳とは、薬の服用履歴やアレルギーの有無といった、薬の処方に必要な情報を記載する手帳の事です。新しく行った調剤薬局ではお薬手帳を出されますが、必要ないのであれば2014年4月からは断る事も可能になりました。お薬手帳を作らなければ、調剤料金が一回に付き20円程度安く済みます。わずか20円の節約ではあるものの、不要な物にお金を払うのはもったいないですからね。

とはいえ、東日本大震災が発生した際は、かかりつけの病院にいけなくなった患者が、お薬手帳を持っていた事で別の病院でも適切な治療が受けられた、という事例も多数あったようです。普段から頻繁に病院に通っている人や、たくさんの薬を処方されている人は、お薬手帳を活用した方が良いかもしれませんね。

大きな薬局は調剤基本料が安い!?

もう一つの方法として、実は大学病院などの大きな病院のそばにある薬局を選ぶと、薬代が安くなる可能性があります。その理由は、調剤基本料という料金が大きな薬局ほど安いからです。調剤基本料とは、薬剤師が患者に対して、薬の説明や飲み合わせの確認などを行った事に発生する費用です。薬そのものの金額(薬価)は国によって定められているため、どこの薬局で処方してもらっても同じ料金です。

しかし、この調剤基本料については、普通の薬局と安い薬局の二種類があります。具体的には、処方せんの受付回数が月に4000回以上で、その70%以上が同じ病院からの薬局の場合は、調剤基本料が安く設定されています。普通は一回400円程度(3割負担で120円)の調剤基本料が、安い薬局だと190円(3割負担で57円)で済みます。別に70%に該当する病院以外からの処方箋でも、調剤基本料は安くなりますので問題ありません。以上をまとめると

調剤薬局の料金を安くする方法まとめ
・ジェネリック薬へ変更して貰う;平均で数百円の節約
・るお薬手帳を断る;20円の節約
・大病院のそばにある薬局へ行く;調剤基本料が平均63円節約

これらの節約方法は、一つ一つの料金は大きくはありません。しかし、普段から病院に通っている人にとっては、こうした小さな積み重ねを続ける事が、トータルでは大きな節約となるでしょう。


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